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島津楢蔵物語 2

 島津楢蔵は明治21年(1888年)大阪に生まれた。父親の常次郎は日本でも指折りの貴金属工芸品メーカー「丹金商店」の番頭をしていた。父親は可愛がっていた楢蔵を丹金の工場へよく連れて行った。幼い日の彼は旋盤やボール盤、プレスなどの機会の動きを工場の隅でいつまでも飽きずにながめて過ごした。

 15才の時、父親は彼にアメリカ製の高価なピアス自転車をプレゼントした。当然、楢蔵少年はこれに夢中になり桜島で開かれた自転車レースに参加したりした。もうひとつ、彼の将来に影響を与えるできごとがこの年に起こった。それは彼とオートバイとの最初の出会いだ。ある日、楢蔵は新聞を見て「不忍池にて自動自転車の模範走行」という記事をみつけた。自動自転車というものの噂は彼も聞いていた。だが、まだ一度も実物を見たことはなかった。自転車に熱中していた楢蔵にとって「自動自転車」という名前は、何かもっと素晴らしいものを連想させた。彼の頭からは「自動自転車」と書かれた新聞の活字がこびりついて消えなかった。楢蔵は考えた末、父親に相談してみた。常次郎はどうしても見たいのなら行って来いと東京行きを簡単に許してくれた。
 この時代、東京ー大阪間の鉄道は片道15時間を必要とした。15才の少年が旅するのは決してたやすいことではない。だが、自動自転車を一目みたいと願う楢蔵の強い気持ちは時間と距離の壁を吹き飛ばすだけのエネルギーを持っていた。少年時代の楢蔵は、西郷隆盛、ニュートン、中江藤樹などの人物に強く惹かれていた。中でも西郷を深く尊敬し、彼のことならおどろくほど何でも知っていた。後に(大正14年)自作のエロファースト号で鹿児島ー東京間走破のデモンストレーションを行った時、スタートに彼が選んだ場所は、西郷が最後をとげた城山であった。
 不忍池では自転車レースのアトラクションとして、アメリカ製のミッチェルというオートバイが走った。この日、オートバイというものをひとめ見ようとする観衆で、不忍池の回りは埋まった。操縦したのはボーンというアメリカ人だった。ミッチェルオートバイは自転車に毛の生えたようなものだったが、楢蔵少年は初めてみるオートバイに息が詰まるほど感激した。アトラクション走行は、池のまわりを5周しただけで終わった。
 大阪に帰ってからも、楢蔵の頭の中はオートバイのことで一杯だった。「あのエンジンはどうして動くのか・・・」。「自分にも乗れるだろうか・・・」。そんな思いをめぐらせて、彼は毎日手当たりしだいに関係のありそうな本を読みあさった。16才のころには、丹波敬三著「物理学」上、中、下、石井研堂著「瓦斯の巻」などをもとに、直流モーターや電池を作ったり、石炭ガスを爆発させる実験を試みたりした。そして学校も機械に関係したところを希望して、わざわざ奈良の御所工業学校を選んだ。

 父親は彼に貴金属の商売をつがせようとして、商業学校をすすめたが、彼の決意は固かった。普通の親ならこうした場合、いうことを聞かぬ息子にはつらく当たるものだが、この常次郎という人は違っていた。彼は父親である以前に楢蔵の良き理解者だった。常次郎は昭和13年に他界するまで、精神的、経済的ささえとして楢蔵の協力者といってよいほどの働きをする。

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Author:カシオペア歴史研究所
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